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奥歯のインプラントについて
奥歯のインプラント治療の特徴
まず奥歯のインプラント治療の特徴について説明します。そもそも奥歯とはどの歯のことを指すのか
治療を受ける際の注意点はなにか、治療後に気を付けることについて説明します。
どこの歯からが奥歯?
奥歯は正確には臼歯と呼ばれ、歯科においては一番奥の歯から4本目までを臼歯とみなします。
人間には小臼歯が上下左右にそれぞれ2本ずつ、大臼歯が3本ずつあります。一番奥の第三大臼歯はいわゆる親知らずですが
きちんと生えていない人やそもそも存在しない人も多くいます。
奥歯は歯の中で噛む力が一番強く、食事においても非常に重要な役割を果たしています。
その反面歯の寿命としては前歯より短いとされています。
治療を受ける際の注意点
インプラント治療においては、患者様が良好なコンディションであることが求められます。
まず顎の骨が丈夫であり、インプラントを埋められるだけの強度があるという確認が重要です。
そのためCT撮影が必須となります。顎の骨には神経や血管が数多くあるため、インプラントの手術前には
神経や血管の位置をよく確認しておかなくてはなりません。
治療が不可能と判断された場合、骨が育つのを待ったり、他の治療法を検討することになります。
また、御自身に糖尿病や心疾患・骨粗しょう症・貧血などの全身疾患がある場合も、よく相談してから治療に移りましょう。
これらの病気があるとインプラント治療ができないケースもあります。
治療後に気を付けること
治療後いくつか気を付けていただく事がありますが、一番怖いのがインプラント周囲炎です。
これは歯周病のような病気で初期はインプラント周囲の粘膜が腫れたり出血したりします。
進行するとインプラントと粘膜の隙間が深くなるほか、粘膜から膿が出るようになり、最終的にはインプラントが
抜け落ちてしまいます。インプラント周囲炎は普通の歯周病と比べて進行が早い事が特徴です。
インプラント周囲炎の原因は歯周病のように歯垢や歯石が主な原因ですが、歯ぎしりなどの強い力も原因となります。
インプラント周囲炎を防ぐためには毎日の歯磨きをしっかり行い、定期的な検診を受けるようにしましょう。
インプラント以外の治療方法
インプラント以外で失った奥歯の治療をするには入れ歯治療・ブリッジ治療の2つの治療法があります。
入れ歯治療
入れ歯治療は失った奥歯の部分に人工の歯を補います。入れ歯の場合、インプラントのような土台がないため
残った歯にバネをかけて人工歯を支えます。
・メリット
入れ歯はどの位置の歯でも対応可能です。
取り外して磨けるためご自身でのメンテナンスも簡単です。
・デメリット
入れ歯では本来の歯の15~30%しか噛めないと言われています。
バネの締め付けに違和感を感じる事があります。
入れ歯は歯の土台がないため強く噛むと入れ歯が歯茎に当たり痛みが出てしまいます。
入れ歯が合っていない場合だと特に違和感が強く出てきます。
ブリッジ治療
ブリッジ治療は失った歯の両端の歯を土台にして、人工の歯を橋のようにかける治療法です。
一番奥の歯が失われた場合、土台が作れないためブリッジ治療はできません。
・メリット
入れ歯と比べると硬いものを噛んでも自然な噛み心地が得られます。
手術の必要もないため手軽に治療ができます。
・デメリット
土台になる歯(健康歯)を削らなくてはいけません。
そのため細菌に侵されやすく、土台の歯に力が集中するため痛みやすいです。
またブリッジは構造上すき間が多いため虫歯や歯周病になりやすいです。
奥歯をインプラント治療するメリット
自然歯のようにしっかりと噛める
天然歯を失ってしまうと、入れ歯の場合は15~30%しか噛めなくなります。噛み心地が自然だといわれるブリッジでも60%程度です。
一方、インプラントは元の歯とほぼ同じ感触で噛むことができます。
入れ歯と比べて痛みや違和感が少ない
入れ歯は歯の土台がないため、強く噛むと入れ歯が歯茎に当たり痛みが出てしまいます。
入れ歯が合っていない場合だと特に違和感が強く出てきます。しかしインプラントは顎の骨と結合した、しっかりとした土台の上に人工歯が乗っているため強く噛んでも入れ歯のようにずれたり違和感を感じることはありません。
また入れ歯やブリッジで痛みを感じた場合、器具を作り直す必要が出てくることも考えられますがインプラントでは
その手間が省けるため患者様の負担も少ないと言えます。
嚙み合わせのバランスが良くなる
インプラントでは治療時に噛み合わせのバランスを調整するため、噛み合わせが悪くなることはほとんどありません。定期メンテナンスをしっかりと受けていれば、噛み合わせが大きくずれてしまうということはほぼ避けられるでしょう。
発音しやすくなる
歯は欠損した場合、そのままにしておくとそこから空気が漏れ、欠損前と比べて発音しづらくなります。
「ら」行や「い」「き」など「い」の段の発音が悪くなってしまうこともあります。
入れ歯やブリッジの場合は会話の最中にずれてしまったり、入れ歯と歯茎の間に隙間ができてしまい発音がスムーズに
できないこともあります。インプラント治療は歯茎と義歯の間に隙間ができず、固定したら原則ずれることはないため、
綺麗な発音のまま安心して会話を楽しむことができます。
顎の骨吸収を抑えられる
歯がなくなってしまうと、歯を支える顎の骨はだんだんやせていってしまいます。歯があるときは歯根を通じて顎に刺激が与えられ、その刺激があるために骨が吸収されないのですが、刺激がなくなると骨はどんどん吸収されてしまうからです。
入れ歯やブリッジといった方法は、噛む力がインプラントほど顎の骨に伝わらないため、徐々に骨が弱くなっていく傾向があります。
一方インプラントは人工歯根が顎の骨と結合しているため刺激を伝えられます。そのため顎の骨は刺激を受け続け、
丈夫さを保つことができるのです。
奥歯をインプラント治療するデメリット
自費診療のため費用が必要
インプラント治療は基本的に保険が効かない自費診療になります。そのため、まとまった金額が必要です。
一方で入れ歯やブリッジは保険が適用される材質を選べば、費用を抑えることができます。
治療が長期化する場合がある
インプラント治療はインプラントを骨に埋め込んだ後、結合するまでの期間などが必要なため、最短でも3か月は必要です。
骨を増やさなければならない場合は、半年から1年かかることもあります。
入れ歯やブリッジと比べると、治療期間は長くなってしまいます。
最後までコラムを見ていただきありがとうございます。
わかすぎ歯科ではご来院いただく患者様に合わせて
最適な治療提案をさせていただいておりますので、まずはお気軽に相談ください。